警視庁vs地元県警どっちに行くか比較【警察官採用試験】選ぶ基準?

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就活生あや

警視庁と地元県警
両方合格しましたが、どっちに行くか迷ってます!

複数合格すると、迷ってしまいますね。これからの40年を決める重要な決断です。後悔しないように、冷静に考えて決めてください。

ベテラン警察官の筆者が、選ぶときの考え方を伝授します。比較するときに考えるべき基準は2つです。

  • 都道府県警察の規模
    • 大規模
    • 中規模
    • 小規模
  • 地元との距離感
    • 地元
    • 隣接県
    • 遠方の見知らぬ土地

筆者は、地元は都会でしたが、隣接県の小規模警察に就職しました。都会暮らしより、田舎暮らしにあこがれていた、めずらしいタイプです。

警察官を30年以上続けた筆者の結論は、『地元か隣接県中規模警察』が最適解です。

どちらを選ぶべきか悩んでいるあなたに、それぞれのメリット・デメリットについて、わかりやすく説明します。

😊この記事でわかること
  • 何を基準に比較すべきかが整理できる
  • それぞれのメリットがわかる
  • 自分に合った40年を選ぶことができる
目次

もーやんの結論

まずは結論から、警察の規模地元との距離感に分けて説明します。

警察の規模

都道府県の規模は、あなたがなりたい警察官像によって違ってきます。言ってしまえば、あなたの好み次第。人には、向き不向きがあります。

迷うなら中規模を選択すべきと言うのが結論ですが、それぞれ目指す警察官像によって好みが変わります。

  • 大規模警察向きの人
    • 大きな組織のトップに登り詰めて、多数の部下を指揮したい人
    • 専門性を持って、一つのことを極めたい、職人気質の人
  • 小規模警察向きの人
    • 小さな組織の中で人間味のある頼られる警察官を目指したい人
    • 浅く広く経験して、何でもできる、スーパー警察官になりたい人
  • 中規模警察向きの人
    • 人間味のある頼られる警察官を目指しながらある程度の部下を指揮してみたい人
    • いろんな経験しながらもある程度専門性のある仕事もしてみたい人

両方の良い点を兼ね備えたのが中規模警察です。詳しくは本編で。

地元か遠方か

生まれ育った地元の都道府県かどうかという視点から考えてみます。

  • 結論は地元が良い
    いろいろな理由から、結論は地元で就職するのがいちばんです。
  • 地元がダメなら隣接県が良い
    地元で必ず合格するとは限りません。
    それでも、土日に実家へ帰ることができる距離感の隣接県がおススメです。
  • 隣接県が合格しなけりゃ仕方ない
    遠方でも警察官になりないなら仕方ありません。

僕もーやんの結論がなぜそうなのか、詳しく説明します。

都道府県警察の規模

  • 大規模
  • 中規模
  • 小規模

それぞれメリット・デメリットがあります。細かく解説します。

大規模・中規模・小規模の基準

規模というのは、都道府県警の警察官の数で考えます。おおむね人口に比例します。

警察官の数は、≫警察法施行令 第7条別表第2 によって定められています。いちばん大規模の警察は警視庁で、警察官は42,686人(令和3年現在)。年に1,000名くらい採用しています。

いちばん小規模の警察は鳥取県警で、1,217人。年に4~50名の採用です。

鳥取県警全体の人数を、警視庁では毎年採用している感じです。

大規模警察

警察官1万人以上の警察を大規模とすると、

北海道、警視庁、埼玉、千葉、神奈川、愛知、大阪、兵庫、福岡の9都道府県。

中規模警察

警察官1万人以下の警察は、

宮城、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、長野、静岡、岐阜、三重、京都、岡山、広島、山口、長崎、熊本 、鹿児島の17府県。

小規模警察

警察官3千人以下の警察は、

青森、岩手、秋田、山形、山梨、富山、石川、福井、滋賀、奈良、和歌山、鳥取、島根、徳島、香川、愛媛、高知、佐賀、大分、宮崎、沖縄の21県。

「運転免許証」の準備はOK?
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早く取りたいなら合宿免許。こちらの記事を参考にしてください。

小規模警察のメリット

小規模な方が人間関係が濃厚になる

小規模警察は具体的にどんな規模になるのか?

  • いちばん大きな警視庁は、警察署数 102署
  • いちばん小さな鳥取県警は、警察署数 9署
  • 警察官の数は35分の1、警察署の数は11分の1です。

警察署の警察官数は?

警察署と言ってもその規模はピンキリです。警視庁新宿警察署のように警察官が630名いるような大規模な警察署から、わずか10名程度の警察署もあります。

新宿警察署なら、1年間勤務しても、おそらく全員の名前は覚えられないし、顔も知らない同僚がいることでしょう。つまり、採用後の若い巡査が、署長や副署長と話すことは、少ないです。

小規模な警察署は、人間関係が濃厚になり、署長と話す機会も多いです。当然、自分自身の希望などをアピールする場も多いです。

大規模警察なら同僚に二度と会わない

警察官は、採用から退職まで、10~20回の人事異動を経験します。大規模警察なら、一度同じ警察署で勤務した人とは、二度と同じ場所で勤務しないのが通常です。

でも小規模警察なら、何度も同じ警察署で勤務することも多々あります。より深い人間関係になれる一例です。

幅広い仕事ができる

大規模警察は、人数が多いので、担当する係が細かく別れています

例えば、小規模な県の警察本部で、「窃盗犯」を担当する刑事さんがいますが、小規模な県なら、

  • ひったくり・すり・金庫破り・空き巣・忍び込み・出店荒らし・車上狙い

など、全ての窃盗犯罪を担当します。

ところが大規模都道府県の警察本部になると、それぞれ

  • ひったくり担当
  • すり担当
  • 金庫破り担当

と担当が細分化されていて、ひったくり担当の刑事さんは、「ひったくり」だけを担当します。

小規模な警察本部では、あらゆる窃盗犯罪を担当するので、小規模警察の方が、様々な事件を幅広く経験することができるんです。

幅広い知識、経験は、昇進して幹部になったときに、必ず自分の財産となります。

 

警察官の中で、専門性のある職種の警察官を専務員と呼んでいます。

警察官にはどんな職種・専務員があるのかは、こちらの記事を参考にしてください。

小規模県警ならナンバー3まで登り詰められる

警視庁

いわゆるノンキャリ(都道府県採用で巡査を拝命する人)の中で、一番出世しても、警視庁ならナンバー7です。

一番出世とは、年間10,000人採用される中で1番、0.01%です。

役職は、警視庁の部長(小さい部の部長)、階級は警視長

ナンバー1~6は、警察庁採用のキャリア組、つまり官僚と呼ばれる人々です。

小規模県警

小規模県警なら、一番出世する人は、県警のナンバー3にまで登り詰められます。

一番出世とは、年間100人採用される中で1番、1%です。

役職は、県警本部の刑事部長・警備部長など、階級は警視正。

警察官の階級や役職について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。 

警察学校での必需品はこちらの記事へどうぞ!

大規模警察のメリット~警視庁・大阪府警など

専門性が高い

小規模警察のメリットとして、幅広い仕事ができることを挙げました。

反対に大規模警察のメリットは、担当業務が細かく別れているので、専門性が高い仕事ができます。窃盗犯の例で言うと、ひったくりだけを専門的に突き詰めて捜査する訳です。

専門性が高くなればなるほど、昇進したときに、業務全体の把握がしずらいというマイナス点もあります。

個々の警察官の質

大規模警察には、ひと掴みのダイヤモンドのような人材がいます。

小規模警察にも優れた人はいますが、やはり大規模警察には、燦然さんぜんと輝くような人材がいます。

こういった人と一緒に勤務できるのも、メリットの一つかも知れません。

都会ほど給料は多い?

給料は、都会の方が高いのは事実です。警視庁が一番高く、一番低いのは青森県警です。(2021年の平均年収)

でもこれは、都会と地方の物価による差です。同じ都道府県内でも、県庁所在地と山間部では、地域手当という手当によって差があります。

つまり、都会ほど生活費がかかるから、少しだけ給料が多めだと言うことなので、生活レベルは変わりません。

警察学校の給料や、1年後の給料については、こちらの記事をご覧ください。

多数の部下を指揮できる

「大勢の部下に指示を出し組織を動かす」これは誰でも一度は憧れるものです。やはり大規模警察の方が、人数が多いので、昇進した際の部下の人数は多いです。

警察署の例をとってみても、

  • 300名の署員に指示を出す警察署長
  • 80名の署員に指示を出す警察署長

この両者を想像してみると、違いがわかるでしょうか。もちろん、これを実際にやってみたいかどうかは、個人差があります。

大規模が良いか小規模が良いかは、性格次第

大規模、小規模、それぞれの良い点を挙げました。あなたが目指す警察官像や、性格、考え方によって、好みもいろいろです。

また、警察官になってからも好みは変わります。悩むなら、中規模ぐらいがおススメです。

「スーツ」の準備はOK?

スーツは、就活用が2着あれば十分です。でも1着は良いモノが欲しいですよね。

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20代警察官・刑事のスーツの選び方は、こちらの記事に詳しく書きました!

地元県警のメリット or 遠方の見知らぬ土地

選ぶもう一つの基準は、地元との距離感

  • 地元か
  • 隣接県か
  • 遠方の見知らぬ土地か

選ぶ重要なポイントです。

地元のメリット

もーやんの結論は「地元に近い方がメリットが多い」です。

  • 地元の県か、
  • 土日に帰省できる距離感の隣接県か、
  • 長期休暇じゃないと帰省できない遠方

の3つにわけて考えましょう。例えば、あなたの地元が栃木県宇都宮市だとすると、

  • 地元の栃木県警 3,385人規模
  • 隣接の茨城県警 4,814人規模
  • 遠方の広島県警 5,079人規模

という感じです。

3県とも同規模で考えてみましょう!地元との距離感は、歳を重ねる度に重要になります

では地元のメリットを解説します。

地元なら地理がわかっていて有利

地元を選ぶ最大のメリット!

警察学校を卒業すると、まずは交番勤務をします。おまわりさんとして、聞かれた道を案内する仕事は、基本中の基本です。

つまり地理を覚えることは、一番初めにする仕事なんです。同じ警察署に赴任した同期生と張りあうときに、地理を知っていれば断然有利です。

地理を覚えることは結構 大変!

まったく知らない土地に行って地理を覚えるのって、結構大変です。隣接県なら、まだ聞いたことがある地名もありますが、遠方となると本当に大変です。

例えばあなたの地元が栃木県宇都宮市だとして、隣接する茨城県水戸市なら、行ったこともあり、主要道路なら、なんとなく判ると思います。

でも、広島市内に行ったことがあるとしても道路事情などは全くわからないでしょう。

僕は、隣接県に就職しましたが、主要道路しかわからず、休日には必ず自転車や車を走らせて、地理を覚えていました。

この苦労は結構大変です。

プラス思考の努力家なら遠方もいいけど・・・

知らない土地を覚えることは、必ず勉強になります。何事もプラス思考の勉強家なら、遠方の警察を選んでもいいかもです。

地元での生活は環境の変化が小さい

新生活は忙しい

警察学校を卒業してすぐは、警察官としての実務を覚えるのに必死な時期です。こんな時期に、まったく知らない土地で新生活をすると、仕事に集中できない人もいます。

地元警察の場合、中小規模の警察なら、実家から通勤できることも多いです。慣れた場所での生活は、何よりの味方です。

警察学校卒業後はどこに住むのか? については、こちらの記事で説明しています。

仕事も私生活も新たにスタートしたいならいい・・・

警察学校を卒業して、新たに社会人として第一歩を踏み出す時期です。私生活面でも1人暮らしをして、立派な社会人を目指す。という努力家なら、遠方の警察でも良いです。

実家に帰りやすい

帰りたいこともある

警察官に限らず、新社会人生活はツラいこともあるでしょう。そんな時は、家族や地元の友人と過ごす時間が何よりです。茨城県水戸市から栃木県宇都宮市なら、休日に帰ることも可能です。

でも広島だと、長期休暇が必要になります。

帰らなければならないこともある

50歳代くらいになると必ず訪れるのが親の介護です。時々、休みに飛行機で・・・という方もいますが、本当に大変です。

隣接県ならまだ良い。同僚で50歳すぎで、遠方の親の介護の為に退職した方もいました。

兄弟が少ない方ほど、頭の隅に置いておくべきです。

プライベートの知人が多い

警察官も、たまに、知人に頼る仕事があります。人との繋がりはとても大切です。

やはり、地元出身の警察官は、知人の数でも有利です。

生まれ育った地元を守るという『志』こころざし

僕自身は、こんな崇高な志を持っていませんでした。でも、同僚の中には、地元を守りたいという誇りを持って勤務している人はいます。

同僚として、とても誇らしいです。

警視庁or地元県警 どこへ行くか決めたら早めに入校準備をしましょう!準備を怠ると、入校当初から同期生に差をつけられます。

「靴の消臭」は準備OK?
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足が臭いなんて言われたことないよ!

長時間、革靴を履いた後で被害者のお宅に上がる警察官には必需品です。

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採用後に地元県警に採用替えできる?

これは、よくある質問です。

筆者の身近にも、遠方の県警出身の方がおられます。A県で採用され、B県に採用替えできるのでしょうか?

採用替えは無い!

結論は『ありません』。制度としてはあるようですが、ほぼ認められません。

初めに入った県警に、退職まで勤めることになります。

ではなぜ遠方の県警出身の人が居るのか?

答えは、採用試験から受け直したらしいです。大学卒業時、地元B県は不合格で、遠方のA県に採用され、警察学校を出て交番勤務をしていたそうです。でもやはり地元に戻りたいと思い、地元B県の採用試験を受け直して合格し、見事B県に採用されたそうです。

もちろんA県での経験は、その後の給与にも反映され、警察学校の入校などは免除されたそうです。

でもこれは、うまく行った例ですので、なかなか狭き門だと思ってください。

地元警察に戻って良かったと思ってる?

その方は、地元に戻れて良かったと言ってました。でも『B県の同期生が居ないので、とても寂しい』そうです。

警察学校の同期生というのは、退職までずっと同期生です。

同期生は、大学の同級生より、深いつながりを持つ友人が多いです。

もーやん

地元の県警 VS 県外の大規模警察
よく考えて、結論を出してください。

一緒に仕事ができる日を、楽しみにしています!

もーやん

最後まで読んでくれてありがとうございます!
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もーやん
こんにちは!
この記事を書いた「もーやん」です。
刑事25年以上を経験した警察官です。
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