【現役警察官の本音】部署別の仕事内容と人気!やりがい・魅力とは?

当ページのリンクには広告が含まれています。
就活生あや

警察ってどんな部署があるの?
部署別の魅力・やりがいが知りたい!

警視庁や道府県警察の公式ホームページに、組織図などが記載されています。

でも、実際のところ仕事内容はどうなの?と思ってしまいますよね。

  • それぞれどんな仕事をするのか?
  • どんな係があるのか?
  • どんなやりがい・魅力があるのか?

その辺りの本音を聞きたいという声をいただきます。

この記事では、組織の序列などを度返しして、8部門に集約し、わかりやすいように、なじみのある順番にやりがい・魅力を解説します。

現職警察官の生の声ですので、ぜひ読んでみてください!

😊この記事でわかること
  • 警察の組織にはどんな部署・部門があるのかがわかる
  • それぞれの部署・専務でどんなやりがい・魅力があるのかがわかる
  • 知ることで自分の将来がイメージできる
目次

警察の部署・種類は大きく8種類~その仕事内容とは?

組織図

各都道府県警察の組織は、8つの部署から成り立っているのが基本です。

わかりやすい様に、なじみのある順で説明します。

都道府県警察の部署~仕事内容
  • 警察学校~警察官に対する教養・訓練を行う部門
  • 地域部~交番勤務やパトカー乗務など、地域の安全・安心を守る仕事
  • 刑事部~殺人、強盗、詐欺、窃盗などの刑法犯事件を解決する仕事
  • 生活安全部~犯罪の防犯対策、少年の非行防止や健全育成の他、特別法犯事件を解決する仕事
  • 交通部~交通安全教育、違反の取締り、事故捜査など、安全で快適な交通社会を実現する仕事
  • 警備部~皇族、要人の警衛警護、治安警備、雑踏警備、災害時の避難誘導や救助活動などをする仕事
  • 警務部~人事、給与、訓練、教養、福利厚生など警察官の人的基盤を整える仕事
  • 各警察署~各市町村に拠点を置く出先機関で、実務の最前線で、警察署の中に地域課・刑事課・生活安全課・交通課・警備課・警務課などがあります。

警視庁、神奈川、大阪などの大規模な都道府県では、他にも組織犯罪対策部、公安部、総務部などがありますが、細分化されているだけなので、基本は8つの部門だと考えるとわかりやすいです。

逆に、小規模な府県では、生活安全部の中に地域部門を置いていたりしますが、基本的な組織は同じです。

警察組織の詳細については警察庁ホームページ

部署別・専務別のやりがい・魅力

部署別にやりがい・魅力を解説します。

部署別のやりがい・魅力
  • 警察学校
  • 地域部
  • 刑事部
  • 生活安全部
  • 交通部
  • 警備部
  • 警務部
  • 各警察署

①警察学校のやりがい・魅力

警察官として採用されると、まず全員が警察学校へ入校します。

入校する期間は、大学卒業者か、それ以外(高卒・短大卒)かで異なります。

採用後に警察学校へ入校する期間は、合わせて8ヵ月、又は13ヵ月。

入校期間初任科
職場実習
(交番)
初任補修科
大学卒6ヵ月3ヵ月2ヵ月
高校卒
短大卒
10ヵ月3ヵ月3ヵ月
  • 大卒で4月に採用は、翌年2月に卒業
  • 高卒や短大卒で4月に採用は、翌年7月に卒業
4月入校の場合初任科
職場実習
(交番)
初任補修科
大学卒4月~
9月
10月~
12月
翌1月~
2月
高校卒
短大卒
4月~
翌1月
翌2月~
4月
翌5月~
7月

長い期間、徹底的に勉強しますので、約1年後には見違えるほど成長したあなたに出会えます。

1年間、頑張った学生も、教えた教官も、卒業式では涙します。

教官にとっては、成長した教え子の姿を見る瞬間が一番やりがいを感じる瞬間です。

教官職を終え、再び警察署で勤務して、自分の教え子が立派に職務執行している姿を見ると、嬉しく、自分の子どものように思えます。

警察署の上司として、教え子に仕事を教える時も、やりがいを感じます。

警察学校の学生の間は、正直、やりがいを感じるところまで到達しません。

警察官を数年で辞めた方から「やりがい」なんて無いと言われるのは仕方ありません。残念です。

警察学校に入校前は、スムーズなスタートができるよう入念に準備しましょう!

警察学校での必需品や選び方については、こちらをご覧ください。
【警察学校の持ち物】揃えるモノの選び方ポイント!おすすめグッズ

②地域部・交番勤務のやりがい・魅力

警察学校を卒業すると、全員が交番勤務として配属されます。

地域市民とのふれあいが好きな警察官は、交番勤務を希望する人が多く、人気の部署です。

市民にとって一番身近な交番のおまわりさんが、地域部門です。

浅く広く、すべての警察事象に対応する部門です。

地域警察官の主な任務
  • パトロール
  • 職務質問
  • 巡回連絡
  • 交番警戒
  • 拾得物の受理
  • 事件事故発生時の初動臨場

交番勤務を経験したのち、刑事、生活安全、交通、警備などの専務員の道に進む人もいますし、そのまま交番勤務を極める方もいます。

交番勤務のやりがい
  • 地域のお年寄りなどと交流を持ち、安心してもらえる
  • 職務質問で、身近な犯罪を犯した犯人を、職務質問で捕まえることができる

地域の市民に喜んでもらえた時が、やりがいを感じる瞬間です。

③刑事部~専務1のやりがい・魅力『希望者No1の人気』

刑事・交通・警備・生活安全部門を「専務」「内勤」と呼びます。

  • 「地域」のおまわりさんが、警察活動の基本活動
  • 「専務」はそれぞれ専門分野に分かれている

刑事課は、希望者数がNo1で、人気が高い部署です。係によって担当が分かれています。

刑事の主な係
  • 空き巣やひったくりなどの窃盗犯係
  • 殺人や性犯罪などの強行犯係
  • 詐欺や汚職などの知能犯係
  • 暴力団や薬物犯などの組織犯係
  • 指紋やDNAなどの鑑識係

どの担当も、事件の犯人を割り出して捕まえるのが仕事です。

私服勤務で、休日の呼び出しがあり、超過勤務も多めです。

刑事のやりがい
  • 難しい事件を解決すれば、被害者に喜んでもらえる
  • 犯人に反省を促し、家族に喜んでもらえる
  • 難しい事件を解決したときの喜び・感動はハンパない!

『刑事』の仕事や、刑事の魅力・やりがいについては、こちらで詳しく解説しています。
刑事の魅力・やりがい│刑事を目指すあなたへ

刑事について各係別の詳しい魅力・やりがいについては、こちらからご覧ください
強行犯刑事の魅力・やりがい
盗犯刑事の魅力・やりがい
薬物犯刑事の魅力・やりがい

④生活安全部~専務②のやりがい・魅力『女性からの人気が高い』

生活安全部門は、刑事と似た部分がありますが、担当が少し違います。

その担当は、日常生活に関する事件の捜査などです。

少年犯罪や児童虐待の捜査など、女性警察官からの人気が高い部署です。

もちろん男性からの人気も低くはありません。

生活安全警察の主な任務
  • 少年犯罪
  • 児童虐待・DV・ストーカーなどの犯罪
  • 廃棄物や風俗事犯
  • サイバー犯罪
  • 犯罪抑止
  • 未成年者への防犯指導
  • 家庭内トラブルの防止
  • 許認可業務

生活安全部も、私服勤務です。

たくさんの専門的な仕事があり、その分やりがいも多いんです。

生活安全のやりがい
  • 児童、女性、高齢者、少年などの味方になって喜んでもらえる
  • 住民に密着した生活事犯を解決し、付近住民に喜んでもらえる
  • 犯罪抑止の施策を起案して、実際に犯罪が減る

犯罪抑止活動については、花形とは言えません。

でも、地道に防犯カメラの設置を進めることで、実際に犯人を検挙したり、防犯カメラの設置効果によって、犯罪が減少しています。

防犯カメラのおかげで強盗犯人を捕まえた体験談はこちらをご覧ください。
【実例】防犯カメラでマスク犯人の特定は困難か?

少年補導担当をやっていて、悪かった子が更生するお手伝いができた時の感動は計り知れません。

大きなやりがいを感じます。その子どもの人生を左右する仕事なので重圧も重いです。

⑤交通部~専務3のやりがい・魅力『白バイの人気は健在』

交通部門は、交通事故を減らすことが、大きな使命です。

なんと言っても白バイの希望者は多く、バイクに乗る人からは人気が高い部署です。

仕事の種類は、4つに分類されます。

交通警察の主な係
  • 交通捜査係
    交通事故の受理や捜査・ひき逃げ事故の捜査・交通事故が絡む事件の捜査など
  • 交通企画係
    子どもや高齢者への交通安全教室・交通事故抑止活動・運転免許関係など
  • 交通規制係
    道路標識・道路標示などによる交通規制など
  • 交通取締係
    交通違反の指導や取締り、交通違反事件の捜査など

交通部は、制服勤務が原則です。

交通警察のやりがい
  • 交通捜査係~交通事件を解決したとき、被害者に喜んでもらえる
  • 交通企画係~交通安全教育を通じて、子どもたちに交通安全を学んでもらえる
  • 交通規制係~地域の道路事情がスムーズになり、地域住民から感謝される
  • 交通取締係~取締りを通じて交通事故が減少したことを実感できる

交通捜査係のやりがい

  • 交通事件を解決したとき、被害者に喜んでもらえる

ことです。ひき逃げ捜査などは、被害者の無念を晴らすことができます。

意外と自分のペースで仕事ができる係なので、主婦層などから人気がある職種です。

交通事故による死者の遺族は、つい昨日まで健康だった方が多く、犯人に対して悔しい気持ちが大きいものです。

そんな交通事故事件を解決すると、社会貢献が実感できます。

交通企画係のやりがい

  • 交通安全教育を通じて、子どもたちに交通安全を学んでもらえる

幼児・小学低学年の子どもたちが交通マナーを学ぶことは、将来の交通被害者を減らす意味で、親世代から感謝される仕事です。

何より、子ども好きな方は、やっていて楽しい仕事ですので、女性警察官の希望者は多いです。

交通規制係のやりがい

  • 地域の道路事情がスムーズになり、地域住民から感謝される

交通規制係の仕事で、交通事故が激減した体験談については、こちらをご覧ください。

交通規制係の仕事で、交通事故が激減した実例について、詳しく解説しました。
【実例】交通規制係の仕事で交通事故が激減!警察官のやりがい・魅力

交通取締係のやりがい

交通取締係は、交通違反者を捕まえて、交通事故を減らすのが仕事です。

交通取締係と言えば、やはり交通機動隊(白バイ隊)人気No1です。

交通機動隊は、警察本部にある白バイの専門部隊で、交通取締、各種イベント参加などを行います。

白バイ隊員に特化した魅力・やりがいについては、こちらで解説しました。
白バイ隊員の魅力・やりがい/交通機動隊員の辛いところ

交通部門のいろいろな係の魅力・やりがいについては、こちらをご覧ください。
警察署交通課の仕事とは?交通警察の魅力・やりがい

警察学校での必需品はこちらの記事から!

⑥警備部~専務4のやりがい・魅力『専門分野への希望者が多い』

警備部の任務は、主に4つです。

警備警察の主な任務
  • 皇室や外国要人、国内要人の警衛警護
  • 災害時における国民の生命・身体・財産を保護する災害警備
  • お祭り・イベントなど多数人が集まる会場での雑踏警備
  • オリンピック時などのテロ活動防止にかかる情報収集・抑止対策

これらの任務遂行のために、専門部隊も編成されています。

専門的な分野に進みたいという高い理想を持った警察官から人気の部署です。

警備警察の専門部隊
  • 警衛警護の専門であるSP
  • 災害・雑踏警備などを行う機動隊
  • テロ対策などのSAT
  • 化学生物兵器に対応するNBC
警備警察のやりがい
  • 災害警備を通じ、被災者や家族に喜んでもらえる
  • テロ対策、化学部隊など、
    専門知識を生かすことで、市民から喜んでもらえる

特に警備部門は、専門性が高く、他の警察官に代わりはできません。

専門的知識の習得のため、特別な教養を受けたり、また特別な訓練を受けるため、苦労は大きいです。

しかし、大きな警備などを完遂したときの充実感はとても大きいです。

⑦警務部~管理部門のやりがい・魅力『子育て世代の希望者が多い』

組織全体を管理・運営する部門です。

これまで話してきました各部門について、組織全体を管理・運営します。

事務的な仕事が多く、子育て中の方が希望することが多いです。

会社組織でもあるものと同じで、
総務・広報・留置管理・情報管理・装備・
人事・採用・予算・教養・厚生・監察などの業務を担当します。

この中で、一般の会社にはない係は、次の係があります。

警務警察の主な任務
  • 留置管理
    留置施設の管理・運営などを行う
  • 装備
    警察官の装備品などの管理・運営を行う
  • 監察
    警察職員の表彰・懲戒処分を行う
  • 被害者支援・相談
    犯罪被害者の支援・各種相談受理を行う
警務警察のやりがい
  • 得意のパソコン技術を使って効率アップすることで社会に貢献できる
  • 警察官の士気を高く保つことで、市民に喜んでもらえる

警務部の大きなやりがいは、組織全体をいい方向に導くと言う充実感です。

自分が企画・起案した施策によって、市民の体感治安が上がったり、組織全体の実績が上がったりしたとき、最高のやりがいを感じます。

⑧各警察署のやりがい・魅力

警察署は、都道府県警察組織のいわば出先機関で、第一線と呼ばれます。現場の第一線という意味です。

各警察署には、上記②~⑦のすべての課(地域課・刑事課・生活安全課・交通課・警備課・警務課)があります。

警察官を目指した人にとって、現場での活動が多い警察署の希望者はとても多いです。

それぞれ担当によって、警察署の中に、おまわりさんの他、刑事、少年担当、交通係などがいるという訳です。

それぞれの目指す道

組織図

警察官として採用された後、約1年前後の警察学校における教養を受けた後、各警察署に配置されて交番のおまわりさんになります。

この時に、警察署の先輩の姿を見て、自分が目指す道を決めるんです。

将来 めざす道(一例)
  1. カッコいい白バイ乗務員になりたい
  2. 被害者の気持ちがわかる刑事さんになりたい
  3. 児童虐待やDVを減らすために生活安全部門に進みたい
  4. SPになって要人警護をしたい
  5. 得意のパソコン技術で警察官を縁の下で支える警務部門に進みたい
  6. 悲惨な死亡事故を減らすために交通部門に進みたい
  7. 少年を犯罪から立ち直る支援をする生活安全部門に進みたい
  8. 犯罪組織から市民を守るような刑事さんになりたい
  9. 災害時に市民の役に立てるような機動隊員になりたい
  10. 若い警察官を育てる警察学校の教官になりたい
もーやん

僕は、被害者の気持ちに寄り添い、被疑者の今後を考えることができる刑事を目指して、やってきました。

それぞれ目指す道を決めたら、先輩に相談し、目標達成のためにすべきことをやるだけです。

今までの実績や学歴は、まったく関係ありません

また、頭に自身のある人も、体力に自信のある人も、人それぞれの『得意』『個性』を活かせるいろいろな職種が用意されています

自分次第で、自分の未来を決めることができる警察官は、本当にやりがいのある仕事です。

是非、夢を実現させましょう

 

警察学校での必需品や選び方は、こちらの記事で解説しました。

勉強や訓練に集中できるよう、早めに準備しましょう!

もーやん

最後まで読んでくれてありがとうございます!
ご感想、ご質問をコメント欄に書き込んでください!
泣いて喜びます!

もーやん
こんにちは!
この記事を書いた「もーやん」です。
刑事25年以上を経験した警察官です。
若い警察官の悩みを解決する記事や、魅力・やりがいを発信します!
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次