警察学校の厳しい部分とは？きつい訓練に耐えるために知っておきたい学校での日常生活

警察学校は厳しいって聞くけど、実際にどんな部分が厳しいのか、気になります。

警察学校の厳しい部分は、ズバリこちらです。

警察学校の学生が、実際に厳しいと感じた内容で、忖度なしです。

実は教官は、学生をいじめたい訳ではありません。

結論は、警察官として現場で困らないための訓練をしているんです。

ではなぜ厳しい生活を強いられるのか？

①とにかく教官が厳しい！

教官が厳しいのは事実です。

• 大声で怒鳴られる
• 理不尽なことを言われる

教官から「いじめられている」と悩み、警察官を辞めてしまう学生もいます。

警察官は「現場で動じない」ことが必要！

例えば、現場で酔っ払いなどからこんなことをされるのは日常茶飯事です。

いちいち圧倒されたり、腹を立てたり、悩んだりしていたら仕事になりません。

こういった輩やからへ、冷静に対応するためには「動じないこと」が必要です。

警察24時の警察官はなぜ「動じない」のか？

「警察24時」などのテレビ番組で、交通違反者から怒声を浴びせられ、耐えている警察官のシーンがあります。

なぜ警察官は、みんな「動じない」のでしょうか？

任務を全まっとうするために、警察学校で『何があっても動じない』訓練が必要なんです。　

警察学校の教官が厳しい理由とは

教官が厳しくする理由は、警察官として現場で動じないための訓練だからです。

『いじめることが目的』ではありません。

厳しい教官に対して『現場での訓練』と思えば、不思議と腹も立ちませんし、悩むことはありません。

これが最大かつ効果的な対処法です。

警察学校が厳しい理由について、こちらの記事で詳しく解説しています。

②自由がなくてきつい！

警察学校に入校すると、外とは隔離された世界での生活が始まります。これが精神的にキツイ！

入校する前から覚悟しておくことが最大の対処法です。

　

警察学校を卒業した若い警察官に聞くと、

と言う人が多いです。あらかじめ知っておくことが大切です。

1.外出泊の制限がある

警察学校に入校すると、外泊や外出（警察学校の敷地から外に出ること）するためには教官の許可が必要になります。

入校式の直後約１ヵ月は外出も外泊もできない都道府県が多いです。外出泊を制限する目的は、警察官としての訓練の一環です。

これもいざと言うときに、困らないための訓練です。

2.スマホなど、家電が自由に使えない

スマホは、外出泊の際以外は、教官に預ける都道府県が多いです。つまり、警察学校にいる間は、SNSの発信はもちろん、友人とのやり取りもできません。

これも訓練の一環です。

高校生や大学生の様に、『常にスマホを見ていないとダメ』という生活から、早く抜け出す必要があります。

警察官の場合、取調べ中や、留置場に入場する際などスマホを預ける必要があります。留置場の看守勤務は、24時間スマホを使用できません。

病院の医師や看護師も、院内ではスマホ禁止は当たり前です。民間企業でも仕事中は私物のスマホの使用を禁止している会社は多いです。警察官だけが厳しい訳ではありません。

警察がブラック企業なのかについては、こちらで解説しました。

③身の回りの生活が厳しい

警察学校の学生が、キツイと感じる身の回りの生活はこちら。

• 掃除
• 洗濯
• アイロンがけ
• 朝起き

大学で一人暮らしをしていた人は、大丈夫かも知れません。

警察学校では、身の回りのことを、特に厳しく指導されます。

自分の身の回りのことすらできない人に、国民を助けることはできないからです。

つまり、規則正しい生活は、社会人の基本で、身につけないといつまでも学生が抜けなくなってしまいます。

同期生より早く抜け出せるように、頑張ってください。

④体力的に厳しい

警察学校では、柔道・剣道・逮捕術・警備実施・救急法・体育などの術科と呼ばれている教養・訓練があります。

警察官は、犯人と対峙しなくてはなりませんので、体力的に優れている必要があります。

体力に自信の無い方は、苦手意識からツラいと感じることでしょう。

ただ、こう言った訓練も、警察学校を卒業すると、あまり訓練の機会がありません。

採用試験の体力テスト対策は、こちらの記事をご覧ください。

⑤大きな声で挨拶するのがツラい

警察学校内では、大きな声で挨拶をします。

また術科の授業で、大きな声で号令をかける訓練もあります。

　

警察官は、市民が危険に晒さらされているとき、大きな声で危険を知らせる必要があるんです。

もちろん警笛でも構いませんが、警笛を鳴らすいとまがないときもあるんです。

高校・大学で、部活をしていなかった人は、特に大きな声が出ません。

だから警察学校で、大きな声を出す訓練があります。

心配しなくても、少し訓練すればコツが掴めるようになります。

厳しさに耐えるために知っておきたいこと

警察学校の厳しさに耐えるために、そもそも警察学校は何を学ぶための学校なのかを理解しましょう。

警察学校の目的

警察学校の学生と言えども『警察官』であり、法律上、警察官としての逮捕・捜索等を行う権限を持っています。

ですから、警察手帳やけん銃・手錠・警棒なども、貸与されます。

学費を払って通う学校とは違い、給料を貰って教養・訓練を受けていると言うことです。

給料を貰って働く社会人なのに、学生気分のまま警察学校を過ごそうというのは、甘いとしか言いようがありません。

その辺りを理解できない人は、早く辞めた方が良いです。

民間会社の研修施設で、もっと厳しいところは、いくらでもあります。

「給料が貰える」という意味とは

『学校』という名前ですが給料やボーナスが貰えます。

平均的な規模の滋賀県警を例にしますと、警察学校の学生が貰える初任給の給与月額は、24.2万円です。

	初任給の給与月額	採用１年後の給与月額	２年目の期末・勤勉手当
大学卒	24.2万円	33.4万円	113.9万円
短大卒	23.3万円	31.6万円	107.7万円
高校卒	21.7万円	29.5万円	100.2万円

入校期間は？

警察学校へは、初任科・初任補習科の２回、入校します。

大学卒の人の場合、初任科で６カ月間の入校後、３カ月間、職場実習という交番勤務をして、再度初任補修科として２カ月間の入校があります。

	初任科	職場実習	初任補修科	実戦実習
大学卒	６ヵ月	３ヵ月	２ヵ月	４ヵ月
高校卒 短大卒	１０ヵ月	３ヵ月	３ヵ月	５ヵ月

職場実習の間は、警察学校の寮を出て、それぞれの警察署の近くに住みますが、警察学校入校中は、全員が寮生活です。

もちろん寮費や食費は、給料から自分で支払います。

警察学校で学ぶ科目・訓練

法律

法律の基礎知識を学びます。

法律家（弁護士や検察官）になる訳ではありませんが、警察官として必要最低限の知識を学びます。

実務（講義・訓練）

関係法令（犯罪捜査規範・道路交通法など）を学んだり、実技訓練（職務質問シミュレーション・犯罪鑑識活動要領・交通整理要領など）を行ったり、多種多様な実務の基礎を学びます。

実際の警察官の仕事の種類や、魅力・やりがいについては、こちらで解説しました。

警察官に読書が必要な理由

• いろんなテーマや話題を知ることができる
  本は、専門家の知識、経験が結集されたもので、１つのテーマを情報収集するには最も効果的です。
  読書は、社会人としての自信に繋つながります。
• 違う職種の人の意見が聞ける
  警察官は、仕事でいろんな人と接する機会はありますが、浅くなりがちです。
  私的なつき合いが少なく、深く話す機会がないので、専門的な話を聞くためには、本が大切です。
• フェイク情報をつかまされない
  web上やSNS上の情報は、信用性をかなり吟味しなければなりませんが、本は信用性が高いです。
  またwebの情報は「浅く広い」ですが、本は深いです。
• 文章に強くなれる
  警察官は、仕事の結果を文章で残すことが多いです。
  文章の内容で、仕事の評価をされることが多いので、やはり本はたくさん読む方が有利です。
  

術科（講義・訓練）

警察官として必要最低限の技術を学びます。

術科が苦手な方も多くいますが、人は得手不得手がありますので、心配する必要はありません。

警察学校で学ぶ科目については、こちらで解説しました。

警察学校が「厳しくない県」があるのは本当か？

一部のサイトでは、警視庁や大阪府警などの大規模警察が厳しいと言われています。

果たして、都道府県によって、厳しさに違いはあるのでしょうか？

　

結論は、他の都道府県警察官の友人に話を聞きますが、さほど変わりません。

大規模警察は、見た感じ規律正しく「厳しそう」に思いますが、小規模警察では、教官が細かい点にまで目が行き届くので、指摘を受けやすいです。

つまり、それぞれ特徴はあるにせよ、どちらが厳しいと言うことはありません。

厳しくする理由を理解することが、厳しい訓練に耐えるための一番の対処法です。

警察学校の厳しい学校生活・寮生活の一日とは

警察学校へ入校中は、全員が寮生活を行います。

この期間中は、既婚者であっても例外はありません。

寮生活を行うことで、警察官として規律正しい生活を送ることを身につけます。

１日の生活例～警察学校の1日

年間行事例 （大学卒の場合）