
- 警察学校が厳しいと聞いて迷っています。
- 厳しくする理由は何ですか?
- 離職率は高いんですか?
警察学校は、うわさどおり厳しい場所です。
それは警察官になるための職業訓練施設だからです。
短い期間で、警察官として仕事をするための必要な知識、技能を習得しなければなりません。
だから、厳しく訓練をする必要があります。
辞める人は、厳しいと知らずに入った人です。
厳しいと分かっていて入った人は「耐えられる」んです。

- こんにちは!もーやんmowyanです。
警察官在職30年以上の元刑事です。 - いつもコメントをありがとうございます!
『面白かった!』のひと言でもうれしいです。
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なぜ厳しくする必要があるでしょうか?
警察学校で辞めていく人は、どれくらい居るのでしょうか?
大手企業の離職率と比較して分析します。
😊この記事で解決できるお悩み
- 警察学校が、なぜ厳しいのかがわかる
- 辞める人が、多くないことがわかる
- 離職率は民間大手企業に比べて、かなり低いことがわかる
警察学校が厳しい理由は 警察官が甘い仕事じゃないから

警察学校は厳しいです。
大学や専門学校とは違い、授業料を払いません。
給料を貰って学ぶ場所なのです。
なぜ厳しいのか?それは覚悟を持つため
警察官は普通の仕事ではないという覚悟を持つ必要があります。
例えばケンカがあった場合、捕まえなければなりません。逃げるわけには行かないんです。
一般市民であれば、見て見ぬふりをしても、どがめられることはありません。
でも警察官は『助けるのが仕事』で、いざと言うときに市民を助けるために、給料を貰っているんです。

- 事務職や営業職とは違います。
- だから、柔道・剣道・逮捕術などの術科を学び、ランニングもする訳です。
警察官になるには、日本の治安を守るという覚悟が必要です。
国民に規律を求める仕事ですから、自らも規律ある生活をする必要があります。
今まで規律と無縁の生活をしてきた方にとっては、厳しくでしょう。
だから警察学校では厳しい指導をします。
警察官になるためには必要なんです。
警察学校入校中の初任給については、こちらで解説しました。
≫警察官の年収・階級別役職・人事異動の実際を本音で解説
大きな声で挨拶する理由は 大きな声が出せるようにするため

市民が危険にさらされているとき、大きな声で、危険を知らせる必要があります。
これは、警察官が警笛を所持している理由のひとつです。
警笛を使ういとまのない場面では、声で知らせなければダメなんです。
- 単独で助けられないとき応援を呼ぶ
- 現場に居合わせた市民に助けを求める
そんなとき、蚊が鳴くような声では責務を果たせません。
だから警察学校で、大きな声を出す訓練をするんです。
給料を貰って教養を受けている自覚が必要

大学生や専門学校生のように、授業料を支払っている人に対して、大学側が厳しく当たることはありません。
なぜなら、お金を支払っているお客さまですから。。。
でも警察学校は、市民の税金から給料をもらっています。つまり、給料を支払っているのは市民。
警察学校で、甘い学生生活をしていると、市民から納得を得ることはできません。
警察官として勤務するために、数カ月の間に、一定以上のレベルに達する必要があります。
しかし現実には、大学生の延長で、甘い考えが抜けていない人が居ます。
- 警察学校を卒業せずに辞めた人
- 卒業後、数年で警察官を辞めた人
は、こう言います。

- 警察学校の厳しさに意味はない
- 教官は いじめをしているだけだ
- 警察学校はブラックだ
悲しいです。
夢をあきらめた一部の方の言葉です。
警察官は、市民の生命・身体を守る仕事であることがわかって警察官になった方であれば、警察学校の厳しさなんて、大したことではありません。
警察学校で学ぶ内容については、こちらをご覧ください。
≫【採用希望のあなたに】警察学校で学ぶ内容は?
教官が怒鳴るのは 動じないための訓練

警察学校で、教官が怒鳴るのは、『動じない』ための訓練です。
警察官は、現場で酔っ払いなどに
- 怒鳴られる
- 罵声を浴びせられる
- 馬鹿にされる
ことは日常茶飯事です。
- 罵声に圧倒される
- 後ずさりする
- 腹を立てる
となると、仕事になりません。
よく、警察24時などのテレビ番組で、交通違反者から罵声を浴びせられ、耐えている警察官が映ります。
あれは、『動じない』訓練ができているから耐えられるんです。
だからこそ、警察学校で『何があっても動じない』訓練が必要なんです。
警察学校は、ブラックだと言われますが、実際はどうでしょうか。
警察はブラック企業なのかについては、こちらで解説しました。
≫警察はブラック企業じゃなくなった!【警察官の本音】
離職率~警察学校で辞める人は意外と少ない

残念ながら、警察学校で辞めた人の数は、統計資料がありません。

- 警察学校入校中に辞職する人は、感覚値としては全体の10~20%位です。
感覚値だけでは説得力がありませんので、若手警察官が辞職する割合について、分析します。
辞職した若手警察官の人数
総務省が公表する ≫公務員の退職状況調査 によると
- 年間の警察官の離職者は 10,830人
- うち 定年・早期退職・懲戒処分などを除いた普通退職者は 4660人
- うち 在職期間の通算を伴う退職者(出向など)を除いた辞職者は 2869人
- 更に 25歳未満の辞職者は 1466人
つまり、全国の警察官で、自ら辞職した人のうち、25歳未満の人は年間で 1466人ということです。
警察官になった年齢は18歳・22歳・それ以上など様々ですが、警察官になって数年以内に、25歳未満で辞めた人が1466人です。
1年間で採用された警察官の人数
≫総務省が公表する資料 (35ページ参照)によると、全国都道府県警察官採用人数は、年間約12,497人です。
若手警察官の離職率
- 25歳未満の警察官の辞職者が年間1,466人
- 警察官の採用人数は、年間約12,497人
つまり、
1,466 ÷ 12,497 = 11.7%
採用後数年で辞職する25歳未満の若手警察官の割合は、11.7%(もーやん調べ)です。
警察官の離職率は 民間企業の離職率より低い!
≫厚生労働省が発表した新規学卒就職者の離職状況 によると、1,000人以上規模の事業所で、就職後3年以内の離職率は、
- 大学卒者で25%
- 高校卒者で26%
です。
1,000人未満規模の事業所では、さらに離職率が高くなります。
これと比較すると、
警察官の25歳未満 離職率11.7%は、かなり低いです。
民間の半数以下という結果になりました。
つまり、警察学校で、たくさんの人が辞めていくというイメージが強いですが、実際は、大手企業に就職して辞職する人と比較して、少ないということです。

- やはり、警察官と言えども公務員です。
民間企業の方が厳しいのだと思います。
警察学校での必需品や選び方については、こちらをご覧ください。
≫【警察学校の持ち物】揃えるモノの選び方ポイント!
まとめ
★警察学校は厳しいのか?
★警察官の離職率
警察グッズが気になる方は、こちらをご覧ください。
>>警察学校のおみやげ10選!30代の現役警察官に喜ばれる贈り物

- 最後まで読んでいただいてありがとうございました。
- いつもコメントをありがとうございます!
『面白かった!』のひと言でもうれしいです。
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